耐震改修については、いくつか税制での支援措置があります。
平成21年1月1日から同25年12月31日までの間に行った耐震改修について、費用の10%が税額控除される「住宅耐震改修特別控除」もそのひとつ。現在の耐震基準を満たしていないことなど要件をすべてクリアする必要があります。
加えて、住宅ローンなどを利用して耐震改修を行った場合、ローンの年末残高をもとに計算した金額が所得税額から控除される「住宅借入金等特別控除」の適用も受けることができます。
また、耐震改修を行った場合には、固定資産税の軽減措置が受けられます。昭和57年1月1日以前に建てられた住宅に対して現行の耐震基準に適合する改修を行う場合で、その改修費用が30万円以上ならば、固定資産税が一定額減額されます。
ところで、地震による被害者には高齢者が多いもの。これは、築年数の高い家屋には、高齢者が居住している可能性が高いことも原因のひとつと考えられます。そのため、バリアフリー改修を併せて行うケースもあります。
バリアフリー改修に対しては、「住宅借入金等特別控除」に加え、バリアフリー改修工事に要した費用の10%が税額控除される「住宅特定改修特別税額控除」があります。また、特定のバリアフリー工事を行うなど一定の要件を満たし、住宅ローンを利用して行うバリアフリー改修費用について一定金額を所得税額控除できる「特定増改築等住宅借入金等特別控除」などの税制支援措置もあり、いずれかひとつを選択適用できるとされています。
これらの支援措置は、「住宅耐震改修特別控除」との併用が可能。借入金の額や施行費用などの条件により受けられる恩恵が大きく変わってくるので、自分のケースではどの組み合わせがおトクなのかしっかり把握しましょう。(エヌピー通信社)
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